『ブラック・ミラー』のシーズン7もいよいよ第3話。
今回は「ホテル・レヴェリー(Hotel Reverie)」を観たので、その感想を書いていきます。
あらすじ(ネタバレ控えめ)
経営難にあえぐ映画会社。
打開策として選んだのは、過去のヒット作のリメイクでした。
しかし、予算がないため俳優を何人も雇うことはできない。
そこで導入されたのが「ReDream」という新技術。
俳優1人だけを現実からキャスティングし、他の登場人物はすべてAIが演じるという仕組みです。
主演に選ばれたのは、人気女優ブランディ。
オリジナルでは男性だった主人公を、彼女が演じることになります。
装置を頭に装着し、白黒のクラシック映画の中に入り込み、ブランディは撮影に挑みます。
この世界では、映画内の登場人物たちも「生きている意識」があるように振る舞います。
スタッフが外部から撮影をコントロールする間、ブランディは仮想空間で演技を進めていきます。
ところが撮影中、トラブルが発生。
装置が停止し、スタッフたちは映画内部の様子を観ることができなくなってしまいます。
現実ではほんの数分ですが、映画の中では秒速6時間~7時間のスピードで時間が流れており、ブランディにとっては数ヶ月が経過。
その間、映画内での主人公役のドロシーと心を通わせ、やがて恋人関係になります。
しかし、ドロシーはAI。
プログラムされた存在のはずだった彼女が、次第に「自己認識」を持ち始めるように見えます。
そして、装置の修理が完了。
ブランディが映画のラストシーンを演じ切れば、現実世界に戻れるはずだったのですが…。
待っていたのは、切なくも避けられない、悲しい結末でした。
感想 仮想現実と恋愛、意外とすぐそこかも
不思議な話でしたけど、仮想現実モノってわりと観慣れてるので、すんなり入っていけました。
ただ正直、ここまで技術あるなら、ブランディもAIでいいんじゃない?とは思いましたね。
わざわざ生身の人間使う意味ある?って(笑)
でも、たぶんそこが今回のポイントなんだと思います。
リアルな人間が入り込んだからこそ、映画の中のAIと心が通っちゃう、みたいなことが起きたんですよね。
あと、AIと恋に落ちるって、そんなに遠い未来の話でもないなって思いました。
今でも、AIと普通に会話できる時代だし、気づいたら相手にちょっと特別な感情持っちゃう、なんてこともあるかも。
まとめ
今回の「ホテル・レヴェリー」は、派手な展開はないけど、不思議な感覚が残る話でした。
映画の中の世界なのに、そこでAIと恋に落ちてしまう、というアイデアが面白くて。
仮想現実の中で、こんなこと本当に起こるかもしれないな、と想像しながら楽しめました。
ブラック・ミラーらしい、ちょっと変わった未来の姿を見せてくれたエピソードでした。