「ブラック・ミラー」シーズン7第1話「普通の人々」/生きるにも月額課金が必要な未来

「ブラック・ミラー」は、イギリス発の1話完結ドラマシリーズで、毎回まったく別の物語が描かれます。近未来のテクノロジーがテーマになることが多く、「トワイライトゾーン」や「世にも奇妙な物語」に近い雰囲気。しかも、けっこうバッドエンドが多めです。

今回取り上げるのは、シーズン7の第1話「普通の人々」。タイトルは地味ですが、内容はかなりヘビーでした。

ブラックミラーシーズン7 1話「普通の人々」

あらすじ(ネタバレ少なめ)

アマンダは小学校の先生。夫のマイクと暮らしていて、一見すると平和な日常。でもある日、彼女は突然倒れてしまい、脳に腫瘍が見つかります。

病院からは「もう手の施しようがない」と言われますが、希望がゼロなわけではありません。「Rivermind(リバーマインド)」という医療サブスクを使えば、脳の一部をクラウドに保存して、生きながら教師としての仕事も続けられるというのです。手術費は無料。ただし、月額300ドル。

お金の問題はあるけれど、マイクは残業や副業で支えることを決意し、アマンダは教壇に戻ります。

静かに忍び寄る「広告」

最初はうまくいっていたように見えましたが、ある日、生徒の前でアマンダが突然、宗教の広告をしゃべりだしてしまいます。本人にまったく自覚はありません。

実は、彼女の脳の一部は広告配信モードになっていて、日常会話や授業の中に、勝手にスポンサーの広告を挟み込んでいたのです。あの、「グーグルでコーヒー検索したら、次の日からコーヒーの広告だらけ」みたいなアレの、脳内版です。

夫婦は慌てて「Rivermind」に問い合わせると、広告を消すには月額500ドルのアップグレードが必要と言われます。まるでネットフリックスやYouTube Premiumの「広告なしプラン」のように…。

お金がすべてを決める世界

マイクは生活のためにさらに副業に手を出します。それは違法ではないけれど、かなりギリギリな仕事。それでも、愛する妻のためにとがんばります。

でも、アップグレードを繰り返すうちに、料金はどんどん高くなり、やがて限界が来てしまいます。

そして物語は、思わぬかたちで幕を閉じます。

感想 未来の話じゃない、今の話だ

「脳に広告が入る」なんて一見SFのように思えますが、SNSや動画配信、サブスクサービスを使っている私たちにとっては、わりと今そこにある未来ですよね。

助かる命がある。でも、それにはお金がかかる。現代でもよくある話です。命や尊厳が「プラン」によって決まるなんて、冗談じゃない。

それでも人は、誰かを守ろうとしたり、愛する人と生きようとする。マイクの姿に、そんな「普通の人の強さと悲しさ」を感じました。

エンタメとしても引き込まれる内容でしたが、見終わったあとにじわじわ来るタイプの話でした。胸に刺さります…。

まとめ

ブラック・ミラーって、最初は「なんか変な話だな~」と思いながら見ていて、最後にズドンと重いものを落としてくるパターンが多いんですよね。

今回の「普通の人々」もまさにそれで、内容はフィクションだけど、現実と地続き。きれいごとじゃ済まない「生きづらさ」がテーマになっていて、考えさせられる1本でした。

また次回のエピソードも見たら感想を書こうと思ってます。


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