映画「ONODA 一万夜を越えて」を観ました。フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本による国際共同製作作品
1972年にグアムから帰還したのは横井庄一さんであり、1974年にフィリピン・ルバング島から帰還したのは小野田寛郎さんです。
この映画は小野田さんの実話を基にした映画ですが、フィクションの要素も多く含まれていると思います。
映画を観終わった後、調べてみると戦友の死亡状況などが少し異なることに気づきました。
映画の見どころは、俳優たちの演技だと思います。長い年月を描くため、小野田さんを演じる俳優が若い頃と後半で切り替わります。遠藤雄弥さん(現在36歳)が若い頃を演じ、津田寛治さん(現在58歳)が後半を演じました。俳優の切り替わりにも違和感はありませんでした。
津田寛治さん演じる小野田さんは、本人にかなり似ていると思います。
終戦後、ジャングルで行動を共にした仲間たちも登場します。
一等兵の赤津勇一さん(1950年7月投降)、伍長の島田庄一さん(1954年5月7日死亡)、上等兵の小塚金七さん(1972年10月19日死亡)です。
若い兵士の赤津さんが戦後5年後に投降し、小野田さんたちがまだジャングルにいることがわかりました。彼は国会で救出の意見を述べたそうです。
伍長の島田庄一さんは、現地の警察との銃撃戦で亡くなりました。この出来事は映画でも忠実に描かれていました。
上等兵の小塚金七さんは、1972年に警察との銃撃戦により亡くなったそうです。映画では少し異なる描写になっていました。
しかし、小野田さんが帰還する2年前に亡くなった小塚さんと一緒に日本に帰りたかったでしょうね。27年もの間一緒にいた仲間を失ったことは本当に悲しかったでしょう。
映画の中では、小野田さんが現地の女性を殺害する場面もあります。銃を向けられていたため、やむを得なかったとは思いますが、これが戦争の悲劇なのですね。
小野田さんは他の兵士とは異なり、陸軍中野学校で特殊任務を受けました。上官からは絶対に玉砕せず、最後まで戦えと言われました。
そのため、自殺する考えはなく、どんなに辛くても生き延びたのではないかと思いました。
上官は1974年に島に来て命令を解除し、小野田さんは投降しました。
その後の人生については映画では描かれていません。