映画「アポロ13」感想レビュー|結末を知っていてもドキドキが止まらない実話サスペンス

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「アポロ13」感想

作品情報

   
邦題 アポロ13
原題 Apollo 13
公開年 1995年(アメリカ)
上映時間 141分
ジャンル 実話・ドラマ・サスペンス
監督 ロン・ハワード
出演 トム・ハンクス、ケヴィン・ベーコン、ビル・パクストン、ゲイリー・シニーズ、エド・ハリス
受賞 第68回アカデミー賞 編集賞・録音賞 受賞

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あらすじ

1969年7月20日。宇宙飛行士のジム・ラヴェル(トム・ハンクス)は仲間たちと自宅のテレビでアポロ11号の月面着陸中継を見守っていた。アームストロング船長が人類初の一歩を刻んだあの瞬間、ジムは「次は自分が月を歩く」と。

ベテランのジムはアポロ13号の船長を任されることになるが、クルーの一人ケン・マッティングリー(ゲイリー・シニーズ)が風疹の疑いで直前に搭乗を外れるアクシデントに見舞われる。急造チームで臨んだ1970年4月11日、現地時間13時13分、不吉な数字が重なる中、アポロ13号は地球を離れた。

しかし出発から3日後、月まであと一歩というところで悲劇が起きる。機械船の液体酸素タンクが突然爆発し、電力と酸素の供給が一気に失われた。月面着陸は断念するしかない。それどころか、このままでは3人の宇宙飛行士が宇宙の闇に取り残されてしまう。

「ヒューストン、問題が発生した」

この一言から、NASAと宇宙船の命がけの帰還作戦が始まった。地上ではフライトディレクターのジーン・クランツ(エド・ハリス)が全力を結集し、搭乗を外れたケンも自らシミュレーターに籠もって仲間の生還への道を探り続ける。二酸化炭素フィルターの枯渇、極寒の宇宙船、大気圏再突入の角度調整……次々と立ちはだかる絶体絶命の難題を、飛行士たちと地上スタッフが力を合わせて乗り越えていく。

はたして3人は、無事に地球へ帰り着けるのか——。


感想

アルテミス計画のニュースがきっかけで

最近、アルテミス計画によって人類が史上最も遠い距離に到達したというニュースを目にしました。2027年以降には約50年ぶりとなる月面着陸も予定されているとのこと。そのニュースをきっかけに「せっかくだから、かつてのアポロ計画を描いた映画を見直してみよう」と思い立ちました。

真っ先に浮かんだのが、1995年公開のこの「アポロ13」です。昔に見た記憶がうっすらあるような、ないような……。でも「ありあわせの材料で即席フィルターを作るシーン」の記憶だけはどこかに残っていて、「ああ、やっぱり観たことがある」と確信しました。

結末を知っていても、なぜかドキドキする

アポロ13号が月着陸を断念しながらも全員生還を果たし、「輝かしい失敗」と呼ばれるようになったことは、観る前から知っていました。歴史上の事実です。それでも映画が始まってからラストの着水まで、まったく緊張が緩まない。

管制センターの張り詰めた空気、船内の凍えるような静寂、妻や家族の祈り……あらゆる要素が積み重なって、観ている側を追い詰めてきます。最後に3人が地球に帰還し、管制センターが歓喜に沸く場面では、「そうだ、助かるんだよな」とわかっていながら思わず胸が熱くなりました。これほど「既知の結末」で感情が動かされる映画は、なかなかありません。

紙と鉛筆で宇宙を飛んだ時代

映画を見て改めて驚かされたのが、当時の技術水準です。劇中でも描かれていましたが、宇宙船の軌道計算を紙と鉛筆でやり、複数人で答え合わせをして確認する。当時の船載コンピュータの性能は現代のスマートフォンはおろか、ファミコン程度か、それ以下だったとも言われています。そのレベルの機材で月を目指し、さらに絶体絶命の事故を切り抜けて地球に戻ってきた。50年前の人類の底力に、純粋に圧倒されました。

現代の私たちはAIや高性能コンピュータを当たり前のように使っているのに、なぜあのシンプルな道具だけであそこまでできたのか。技術じゃなく、人間の知恵と意志の力なんだと、この映画は静かに伝えてくれます。

アポロ計画、その全体像

映画を観た後、気になって調べてみました。アームストロング船長が初めて月面を歩いたのはアポロ11号。その後、13号の事故を挟みながらも17号まで続いたアポロ計画で、月面に降り立った宇宙飛行士は合計12人にのぼります。現在も月面を歩いた経験を持つ人間は、歴史上この12人だけ。アルテミス計画が成功すれば、それが変わる日が来るわけです。

宇宙を生き延びた人間が辿った運命

映画のエンディングでは、3人の飛行士のその後が語られます。ケヴィン・ベーコンが演じた飛行士ジャック・スワイガートは、議員選挙に当選するも、51歳という若さでがんのため亡くなりました。宇宙という極限の危機を生き延びたのに、地球に戻ってから病に倒れたこの事実に、なんとも言えない感情が湧いてきました。運命とは、つくづく予測のつかないものです。

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まとめ

「アポロ13」は、結末を知っていても最後まで息をのむ、本物の緊張感を持った傑作実話映画です。宇宙の壮大さや技術の限界に挑む人間の姿だけでなく、支える家族や地上チームの絆も丁寧に描かれています。アルテミス計画で宇宙への関心が高まっている今こそ、ぜひ見直してほしい一本です。