ディズニープラス独占配信の『SHOGUN 将軍』を観ました。この作品は、イギリスの小説家ジェームズ・クラベルの原作で、1980年の「将軍」のリメイクです。三船敏郎が演じていた役を真田広之が演じています。
米国ドラマ『SHOGUN 将軍』の魅力と感想
時代設定は、史実では豊臣秀吉の死後直後の話になります。
吉井虎永(徳川家康)や石堂和成(石田三成)といった史実の大名に当てはまるキャラクターが登場しますが、史実とは異なる部分が多々あります。例えば、石堂(石田)が五大老の1人として描かれていますが、実際の石田三成は大老ではありません。
中心人物として戸田鞠子(まりこ)が登場しますが、これは史実の細川ガラシャに相当するキャラクターです。「まりこ」という名前がこの時代に存在するのか疑問でしたが、ニュージーランド出身のアンナ・サワイさんが演じており、日本語のイントネーションには違和感がありませんでした。ただ、メイクがもう少し控えめであれば、より日本人らしく見えたかもしれません。
ストーリーは、イギリスの船が難破して捕らえられたジョン・ブラックソーン(按針)の視点で進みます。按針が主役のように感じました。この按針も実在する人物で、ウィリアム・アダムス(日本名 三浦按針)がモデルです。彼は徳川家康に仕え、サムライの称号を得た初めての欧州人だそうです。このドラマは、関ヶ原の戦い前までの話を描いています。
浅野忠信が演じる樫木藪重(本多正信)は物語の中でかなり重要な人物です。彼が虎永(家康)を裏切るシーンもあり、史実の本多正信とは少し異なる印象を受けました。大河ドラマ「どうする家康」では松山ケンイチが演じた役ですが、史実でも一度裏切ったことがあるようです。本多忠勝と混同しそうですが、別の人物です。
二階堂ふみが演じる落葉の方(淀殿・茶々)は、秀吉の側室として登場します。彼女は大河ドラマ「軍師官兵衛」でも同じ役を演じていました。
真田広之がプロデュースし、外国が描く日本に違和感がないように作られています。確かに、過去の作品と比べて違和感は少なかったです。ただ、葬式のシーンで、神社の鳥居を円状に4つ並べてその中心で火葬し、お坊さんがお経を読むシーンは少し現実味に欠けるように感じました。
また、切腹と介錯のシーンが多く、首が吹っ飛ぶ描写やリアルな生首が並ぶシーンがありました。
総じて、色んな意味で非常に面白かったです。映像のスケール感も、日本ではなかなか作れないものでした。シーズン2の制作が決まったようで、次は関ヶ原の戦いが描かれるでしょう。非常に楽しみです。